iPhone の機種変更時に Microsoft Authenticator を安全に移行する方法

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スマートフォンの機種変更をする際、多くの人が不安に感じるのが Microsoft Authenticator の移行だと思います。特に、プライベートや仕事で多要素認証(2FA)を利用している場合、移行に失敗すると重要なアカウントにログインできなくなる可能性があります。

私自身、iPhone 8 から iPhone 16e に機種変更した際、Microsoft Authenticator の移行に不安を感じました。しかし、事前に適切な準備をしておけば、安全かつスムーズに移行することができます。

この記事では、私が実際に行った iPhone での Microsoft Authenticator の移行手順 を詳しく解説し、移行後の確認やトラブルシューティングの方法も紹介します。機種変更の予定がある方は、ぜひ参考にしてください。

Microsoft Authenticator とは?

Microsoft Authenticator は、多要素認証(2 段階認証)を提供する無料のアプリで、Microsoft アカウントや他のオンラインサービスのセキュリティを強化するために使用されます。パスワードだけでなく、アプリによる認証コードやプッシュ通知を使うことで、不正アクセスのリスクを軽減できます。

このアプリは、Microsoft のサービスだけでなく、Google や Dropbox などの他社サービスにも対応しており、幅広い用途で利用可能です。また、スマホの機種変更時にはバックアップ機能を活用することで、認証情報をスムーズに引き継ぐことができます。

Microsoft Authenticator の最大のメリットは、シンプルな操作で高いセキュリティを確保できる点です。特に、ワンタップで認証を完了できるプッシュ通知機能は便利で、ビジネスでもプライベートでも多くのユーザーに利用されています。

iPhone 機種変更時における Microsoft Authenticator 移行手順

古い iPhone から新しい iPhone へ Microsoft Authenticator を移行する方法を解説します。

移行の流れ

  1. 移行元の iPhone で Microsoft Authenticator の iCloud バックアップを有効にする
  2. 移行先の iPhone で Microsoft Authenticator アプリを起動し、バックアップから復元する

それぞれの手順を詳しく説明していきます。

移行元 iPhone の操作(バックアップの作成)

まず、現在の iPhone で Microsoft Authenticator のデータを iCloud にバックアップします。

1. 設定画面を開く

Microsoft Authenticator アプリを開き、左上のメニュー(≡)をタップ → 「設定」 を選択します。

AuthenticatorのiCloudバックアップ手順1
AuthenticatorのiCloudバックアップ手順2

2. iCloud バックアップを有効にする

設定画面の [バックアップ] – [iCloud バックアップ] を ON にします。

AuthenticatorのiCloudバックアップ手順3

3. バックアップが保存されているか確認

設定画面の [バックアップ] – [詳細] を開き、「更新済み」の日付が最新になっていることを確認します。

Authenticatorのバックアップの詳細

移行先 iPhone の操作(バックアップから復元)

次に、新しい iPhone で Microsoft Authenticator を復元します。

1. 起動直後の画面で「回復の開始」を選択

Microsoft Authenticator を起動し、最初の画面で 「回復の開始」 をタップします。

2. 本人確認を実施

「ご本人確認のお願い」画面で、「Microsoft アプリを使用して要求を承認する」 を選択します。

Authenticatorの本人確認の方法を選択する画面

3. コードを入力

「コードの入力」画面が表示されたら、移行元 iPhone の Authenticator の Microsoft アカウントに表示されている ワンタイムパスワードコード を入力します。

Authenticatorの本人確認用コード入力画面

移行元 iPhone の Authenticator で Microsoft アカウントの ワンタイムパスワードコード を確認する方法:

Microsoft Authenticator の一覧の最初の行にある「Microsoft」を選択します。 

Microsoft アカウントの ワンタイムパスワードコード を確認する

「ワンタイムパスワードコード」の 8 桁の数値を、移行先 iPhone の「コードの入力」画面に入力します。 

ワンタイムパスワードコードを確認する

「アカウントの回復完了」が表示されたら移行完了です。

AuthenticatorでMicrosoftの移行が完了

移行後の確認とトラブルシューティング

Microsoft Authenticator の移行が完了したら、まず各アカウントで正しく認証できるか確認しましょう。具体的には、各サービスで認証コードでログインできるか、またはプッシュ通知による承認が届くかテストしてください。

万が一、移行後に問題が発生した場合は、以下の対策を試してみてください。

アカウントに「!」アイコンと「操作が必要」という赤字メッセージが表示される

移行後、Authenticator アプリ内の一部のアカウントに「!」アイコンや「操作が必要」というメッセージが表示されることがあります。これは、該当アカウントの再認証や再設定が必要であることを示しています。

対処方法:

  1. 該当アカウントの選択:アプリ内で「!」アイコンが表示されているアカウントをタップします。
  2. 指示に従って再認証:表示される指示に従い、再度サインインや認証を行います。

これらの手順を実行しても問題が解決しない場合は、各サービスのサポート窓口や IT 管理者に問い合わせることをおすすめします。

認証コードが表示されない場合

iCloud バックアップが最新の状態で正しく復元されているか確認し、必要であれば旧端末で再度バックアップを実施してください。

一部のアカウントで認証がうまくいかない場合

各アカウントの設定を見直し、該当サービスの公式サポートページを参照の上、再設定を行うことをおすすめします。

プッシュ通知が届かない場合

新しい iPhone の通知設定やネットワーク接続状態を確認し、Microsoft Authenticator に必要な権限が付与されているかチェックしましょう。 また、アプリの最新バージョンがインストールされているかも確認し、必要であればアップデートを行ってください。上記の対策でも問題が解決しない場合は、Microsoft の公式サポートやユーザーコミュニティに問い合わせると良いでしょう。

このように、移行後の各種チェックと対策を実施することで、安心して新しい iPhone で Microsoft Authenticator を利用することができます。

よくある質問(FAQ)

Microsoft Authenticator の読み方は何ですか?

「Microsoft Authenticator」は「マイクロソフト オーセンティケーター」と読みます。

「Authenticator(オーセンティケーター)」は、英語の “authenticate”(認証する)から派生した言葉で、「認証を行うためのツール」という意味があります。Microsoft Authenticator は、二要素認証(2FA)やパスワードレス認証をサポートするアプリです。

Microsoft Authenticator はパソコンでも使用できますか?

いいえ、Microsoft Authenticator はスマートフォン専用のアプリであり、デスクトップコンピューターでは使用できません。

まとめ:Microsoft Authenticator の移行は簡単

iPhone の機種変更時に Microsoft Authenticator を移行する手順は、 iCloud バックアップを有効にして、新しい iPhone で復元するだけ なのでとても簡単です。特に Microsoft アカウントを利用している場合は、ワンタイムパスワードの入力だけで移行が完了するため、スムーズに作業できます。

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